ドイツは、ヨーロッパの病人と呼ばれていました。
しかし、劇的な経済成長により、病気から回復してきました。
しかしながら、
ロシアのウクライナ侵攻により、この病気が再発しつつあるということです。
このことに関して、情報を収集してみました。
ドイツはヨーロッパの病人とは、1990年の東西ドイツ統一後のドイツ経済が低迷し、失業率が2ケタに上昇したことから、欧州経済の足を引っ張る存在として揶揄された表現です。
ドイツ経済が低迷した原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 旧東ドイツへの復興資金や社会保障の給付が重荷となった
- 硬直的な労働市場や規制が企業の競争力を阻害した
- 旧西ドイツ経済の成長が鈍化した
こうした問題を克服するため、ドイツ政府は構造改革を推進し、経済を活性化させるための施策を講じました。
その結果、2000年代以降は経済成長率が回復し、失業率も低下し、欧州経済の牽引役を担うようになりました。
しかし、2022年のロシアによるウクライナ侵攻や、2023年からのエネルギー価格の高騰などの影響で、ドイツ経済は再び低迷に陥っています。
2023年には、ドイツ経済はマイナス成長となる見通しです。
このため、ドイツが再び「欧州の病人」になるのではないかという懸念が出てきています。
具体的な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- ロシアへのエネルギー依存度が高いため、エネルギー価格の高騰の影響を受けやすい
- 製造業の輸出依存度が高いため、世界経済の減速の影響を受けやすい
- 財政赤字が拡大し、財政健全化が課題となっている
ドイツ政府は、経済対策を講じることで、低迷から脱却を目指しています。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻や世界経済の減速などの外的要因が解消されない限り、ドイツ経済の回復は容易ではないと考えられます。
今後の展開を注視していきたいと思います。
