アメリカが“スパイ気球”だとして撃墜した中国の気球です。

米国大陸を横断して飛んでいた気球がスパイ気球ということで、
米国空軍機が大西洋上に到達したところで米空軍機のミサイルを気球の近辺で爆発させて、その破片で気球を破壊させたようです。
直接ミサイルを気球に打ち込むのではなく、
ミサイルの破片で破裂させるという方法としたのは、
気球にブラさがつていた機器の損傷を少なくして、
なんの目的かを探るためのようです。
比較的浅瀬の海中に落下した破片は、
海軍が部品の回収を進め、既に一部が回収されたようです。
回収された部品の分析の結果の公表が楽しみですね。
米中双方が、スパイ合戦して、相手の情報収集に躍起になっているということです。
スパイ衛星、電波収集レーダー、電波収集飛行機等々と
各種の手段で情報収集活動が活発化しています。
ロシアのウクライナ侵攻に関しても、敵方の情報をより多く収集、
情報に基づいて、戦略、戦術を立てて、実戦に役立てる。
情報収集の一手段としてのスパイ気球が存在しているということですね。

このスパイ気球は、同時期に、
コロンビアなど南米各地で相次いで目撃されています。

コロンビア空軍:「コロンビア北部の領空内17キロメートルほど上空で、3日朝に気球のような物体を確認し、防衛システムで監視していた」
気球のようなものは平均時速46キロメートルほどで移動し、コロンビアの領空から離れたため、国の安全保障を脅かすものではないと判断したということです。
そして、
実は2日には中米コスタリカで、
3日にはベネズエラでも気球のようなものが相次いで目撃されていたというのです。
同じ物体が北から南東方向へ移動した可能性があります。
気球は「軍事拠点などの監視目的」で偵察用だとするアメリカ。

現地メディアが気象条件などから分析したアメリカ上空の撃墜された気球のルートです。

行く先々に軍事基地があります。
これに対し、
中国当局は「気象観測用の民間のものだ」と主張しています。
中国外務省・謝鋒次官:「完全に不可抗力による事故。偶発的な事件であり事実ははっきりしており、歪曲(わいきょく)して恥をかかせようとしてはならない」
ところが、この中国の主張を批判する意見が台湾から発せられました。
“謎の気球”が確認されていたというのです。
日本でも、
◆3年前に日本にも…
日本にも、3年前の2020年、東北の上空で“謎の白い球体”が目撃されています。
宮城県や福島県で相次いで目撃され、騒動になった“謎の白い球体”。
◆台湾の中央気象局の局長がフェイスブックで写真付きで明かしました。
台湾中央気象局・鄭明典局長:「気象局の同僚は2年前に撮影している。その前でも他の場所でも写真の記録がある」
この写真の気球が中国のものかどうかは不明で、台湾当局も分析結果を公表していません。
中国がスパイ気球を利用する理由

真のスパイ気球の目的は、米国で撃ち落とされたスパイ気球の残骸の分析結果を待つしかありません。
分析結果を早く知りたいものですね。