人間が眠る必要があるのは、脳や身体を休めるだけでなく、記憶の定着や整理、免疫系の調整、心身の健康づくりなど、さまざまな理由があるからです12。

睡眠は、体内時計と呼ばれる概日リズムによって調節されており、光や闇などの環境要因に影響を受けます23。
睡眠不足や睡眠の不規則さは、ストレスホルモンや空腹ホルモンの分泌を乱し、血圧や血糖値の上昇、肥満や糖尿病などのリスクを高める可能性があります24。
人にとってよい睡眠とは、十分な睡眠時間を確保し、毎日規則正しく1回の睡眠をとることです15。
睡眠時間は、個人差や年齢によって異なりますが、一般的には6~8時間が目安といわれています1 。
寝る時間帯は、体内時計に合わせて夜の11時から朝の7時までがおすすめです2。
ただし、自然に眠れて、日中眠くて困ることがない程度の時間を目安にするのがよいでしょう1。
睡眠時間を気にしすぎると、かえって眠れなくなってしまう場合があります。
睡眠不足は、身体に様々な影響を及ぼします。
例えば、以下のようなものがあります12。
免疫力の低下:睡眠不足は免疫細胞の数や活性を減らし、感染症やがんなどのリスクを高めます。
生活習慣病の発症:睡眠不足はストレスホルモンや空腹ホルモンの分泌を乱し、血圧や血糖値の上昇、肥満や糖尿病などのリスクを高めます。
認知機能の低下:睡眠不足は記憶や学習、判断力や集中力などの脳の働きを低下させます。
また、うつや認知症などの精神的な問題も引き起こす可能性があります。
事故や怪我の増加:睡眠不足は注意力や反応速度を低下させ、交通事故や職場でのミスや怪我などの危険を増やします。
睡眠不足は、心身の健康にとって深刻な問題です。十分な睡眠時間を確保し、質の良い睡眠をとることが大切です。
睡眠不足になってしまったときには、以下のような対処法があります12。
仮眠をとる:12時?15時の時間帯に15?20分ほどの仮眠が理想的です。
仮眠をとる前にカフェインをとると、仮眠の後にすっきりと目覚めることができます。
適温で入浴する:38~41℃程度のお湯に入ると、副交感神経が優位になり、リラックスできます。
42℃以上の熱いお湯だと、交感神経が優位になってしまいます。
熱いお湯での入浴が好きな人は、寝床につく2時間ほど前までに入浴を済ませましょう。
簡単なリラックス法を行う:筋弛緩法や呼吸法などがありますが、最も簡単に行える呼吸法は、おなかを膨らませながらゆっくり息を吸い、おなかをへこませながらさらにゆっくりと息を吐くことです。
息を吐くときは、吸うときの2倍の時間をかけるようにしてください。
それを何回か続けます。
寝酒をしない:アルコールは一時的に眠くなりますが、その作用は2時間ほどで切れてしまい、睡眠の後半で眠りが浅くなって目が覚めやすくなります。
そのため、寝酒を続けていると睡眠の質がさらに悪化します。
睡眠不足は、心身の健康にとって深刻な問題です。
十分な睡眠時間を確保し、質の良い睡眠をとることが大切です。
入浴以外にもリラックスする方法はたくさんありますよ12。
例えば、以下のような方法があります。
仮眠をとる:短時間でも仮眠をとると心身がリフレッシュされます。
ただし、仮眠の時間は15分~30分程度に留めることが大切です。
仮眠の時間が長すぎると夜の睡眠に影響する可能性があります。
腹式呼吸をする:深い呼吸には体をリラックスさせる効果があります。
お腹を膨らませながらゆっくり息を吸い、お腹をへこませながらさらにゆっくりと息を吐くことで、自律神経のバランスを整えることができます。
ストレッチをする:体の筋肉が凝り固まっていると心も緊張してしまいます。
ストレッチをすることで体の柔軟性を高めるとともに、心身の緊張を解いてリラックスできます。
読書をする:本の内容に集中することで日常のストレスから解放され、リラックスすることができます。
自分の好きなジャンルやテーマの本を選んで読むことで、気分転換にもなります。
音楽を聴く:音楽には感情に影響を与える力があります。
聴いていて気分が落ち着く音楽を聴くことで、心身をリラックスさせることができます。
音楽は読書や入浴などほかのリラックス方法と併用することもできます。
アロマオイルを焚く:香りには自律神経に直接作用する力があります。
アロマオイルを焚いて心地良い香りの中で過ごすことで、リラックス効果が高まります。
アロマオイルにはさまざまな種類がありますので、自分の好みや目的に合わせて選ぶことができます。
これらの方法は自宅で簡単に試せるものですが、時間や場所に余裕があれば、外出して森林浴や海水浴などもおすすめです34。
自然に触れることで心身の癒しやリフレッシュ効果が得られますよ。