世界最小の哺乳類は、トウキョウトガリネズミとコビトジャコウネズミのどちらかと考えられています。12

トウキョウトガリネズミは、頭胴長45-49mm、尾長約27-31mm、体重約1.5-1.8gで、日本では北海道にのみ分布しています。1
コビトジャコウネズミは、頭胴長36mm、尾長約40mm、体重約2gで、南アジアや南ヨーロッパに分布しています。2
両者ともに、昆虫などを食べる草原や湿原に住む小型のトガリネズミ科の動物です。12
トウキョウトガリネズミの名前の由来は、発見者のホーカー(R.M. Hawker)が標本ラベルに Yezo(蝦夷)と書くべきところを誤って Yedo(江戸)と表記してしまったことによるものです。12
また、標本採集地であった鵡川を記した「Mukawa」の筆記体を「Inukawa」(犬川)と錯誤し、上述のYezoをYedoと読み違えたことと併せて「江戸の犬川で採取された」と誤解されたものとする説もあります。13
なお、トウキョウトガリネズミは日本では北海道にしか生息しておらず、東京都にはいません。
トウキョウトガリネズミの生態について、いくつかお伝えします。
トウキョウトガリネズミは、ササや低木がまばらに生える草原や湿原周辺の草地などに生息しています。12
トウキョウトガリネズミは、コオロギなどの昆虫類やクモ類、ミミズなどを食べます。12
トウキョウトガリネズミは、体が小さいため、約30分おきに採食と休息を繰り返します。12
トウキョウトガリネズミは、哺乳類には珍しく毒を持っており、狩りに利用します。
この毒は獲物の神経を麻痺させます。31
トウキョウトガリネズミは、寒冷地の腐植層などの土壌で生活し、冬の厳寒期でも冬眠しません。2
トウキョウトガリネズミの繁殖や寿命については、詳しい情報がありませんが、自然下での寿命は1年程度、飼育下では2年程度と言われています。12
以上が、トウキョウトガリネズミの生態に関する一部です。
トウキョウトガリネズミは、絶滅の危機にあると考えられています。
環境省のレッドリストでは、絶滅危惧II類 (VU) に指定されています。1
北海道のレッドリストでも、絶滅危惧II類 (VU) に指定されています。2
トウキョウトガリネズミは、体が小さく、見つけるのが難しいこともあり、詳しい生息数や分布域が分かっていません。34
トウキョウトガリネズミは、自然林や草原などの自然環境に依存しており、開発や農薬などの人間活動による影響を受けやすいと考えられています。34
以上のことから、トウキョウトガリネズミは絶滅の危機にあります。
トウキョウトガリネズミを守るためにできることは、いくつかあります。
トウキョウトガリネズミの生息地である自然林や草原などの自然環境を大切にすることです。
開発や農薬などの人間活動によって、トウキョウトガリネズミの生息地は破壊されています。12
トウキョウトガリネズミの生態や分布についての情報を集めることです。
トウキョウトガリネズミは、見つけるのが難しいこともあり、詳しい生息数や分布域が分かっていません。12
トウキョウトガリネズミの研究に協力したり、観察したりすることで、トウキョウトガリネズミの現状を知ることができます。
トウキョウトガリネズミに関する展示やイベントに参加することです。
トウキョウトガリネズミは、絶滅危惧種であるにもかかわらず、一般の人にはあまり知られていません。3
トウキョウトガリネズミに関する展示やイベントに参加することで、トウキョウトガリネズミの魅力や重要性を広めることができます。
以上が、トウキョウトガリネズミを守るためにできることの一部です。