ところで、
日本の通貨の『円』ですが、
「相対的に防衛能力が高そうな通貨」であることは事実です。
世界最悪の政府債務残高という誤解やハイペースで進む少子化、結果としての低成長などにもかかわらず円や日本国債が安定してきた背景に、そうした「鉄壁の需給環境」への信頼があったことは論をまちません。
最新の円ドル相場の推移を視てみましょう。
推移は、期間により大きく異なります。



左から 三ヶ月、10年、1年、
短期的に視るか、短期的に視るかによって随分感じが違いますよね。
円の国際的な実力は未だまだです。
ドル、ユーロ、ポンドの国際通貨と並んで円も仲間入りしたいのですが、
未だまだ、貿易取引における円取引の実力は弱体です。
それにしても、戦時下の円買いという投機筋の動きも、
米国の高金利、日本の低金利、という日米の金利差が円相場に異変が起こっているようですよね。
今後の動向に関しては、いろんな予測がありますが、素人にはよくわかりません。
今後の動向を注視していきたいものです。
円の円安、円高はわれわれの生活に大きく影響してきます。
海外旅行に行くときは、円高が有利です。
円の価値が高いということですから、ホテル代も割安感があります。
ブランド物の購入も割安で買うことができます。
逆の円安の場合は、円の価値が低いということですから、
海外旅行では、何もかもが割高に感じてしまいます。
日本全体としては、輸出企業にとっては、円高不利、円高は円換算の取り分が多くなり、
高収益になります。
一方、円安になると、輸入品の価格が割高となります。
輸入の原料に依存する中小企業、家畜の輸入飼料の高騰で酪農経営が危うくなります。
天然ガスや石油、石炭の輸入額が高くなり、電気代やガス料金等が高くなります。
インフラコストが高くなることにより、日本経済全体に影響があります。
円安か、円高か、
メリットとデメリットは、利用場面で異なっています。
円高過ぎず、円安になり過ぎず、円の変動相場が安定することが大事です。
次に、国債残高の増大で日本経済は破綻に向かっているとか、
国債残高は、後世の子孫に対しての負担を増大させることに繋がる。
この見解が、増税派の財務省筋の主張です。
世界最悪の政府債務残高という誤解と言いましたがこの誤解は財務省のトラウマとしてなかなか誤解が解けていないのです。
「日本は世界最大の債権国である」
この事実を再認識すべきです。
◎2022年対外純資産ベスト4
1位/日 本 ・・・ 411兆円
2位/ドイツ ・・・ 315兆円
3位/香 港 ・・・ 242兆円
4位/中 国 ・・・ 226兆円
具体的な数字を見ると、
対外純資産残高は前年比15・8%増の411・1兆円と2年ぶりに増加しました。
1年で56・1兆円という増加幅も過去最大。世界2位のドイツとの差は100兆円近くまでに開き、31年連続「世界最大の対外純資産国」のステータスを維持したのです。
しかし、
56・1兆円という増加分の内訳をみると、若干の不安もよぎります。
「取引フロー」要因で増えたのは10・7兆円。後は資産価格の変動によるもので、「為替相場変動」要因が62・2兆円の増加「その他調整」要因が、116・8兆円の減少だったからです。
それでも、日本は債権国なのです。
間違いなく、『日本は世界一の債権保有国』なのです。
現時点では、円安不安がありますが、一時的なものと思います。
やがては、日本経済復活によって、この円安不安は徐々に解消していくものと信じたいと思います。
勿論、政治的な無策で傍観しているだけでは日本経済の復活は実現できません。
経済強国となるための戦略の実行が不可欠です。
自民党政権に踏ん張ってもらいたいものですね。